新橋系

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(1) 民主主義の放棄
タイで軍事クーデターが発生し、タクシン政権が倒れました。同国の国民と王室は、クーデターを歓迎しています。

しかし、これはタイ国民による民主主義の放棄です。
クーデターには下記のメリットとデメリットがあります。

メリット :大胆な改革を一挙に行える
デメリット :一部の人間によって国政が決まる

メリットは無視できませんが、タイ国民は選挙という手段を自ら放棄することで、民主主義を少なからず否定しています。



(2) 民主主義が最善とは限らない
しかし私は、全ての国にとって民主主義が最善な選択肢であるとは限らないと思っています。民主主義には下記の特徴があります。


(A) 最大多数の幸福を追求
(B) 個々人(少数者)の幸福を尊重

正直言って、両者は矛盾しています。つまり、民主主義も矛盾に満ちた政治制度なのです。

もし、国富の集積が乏しく、国民の教育レベルの低い後進国で、「(B)の民主主義」を実施すれば、その国の経済発展などおぼつきません。なぜなら分配の論理に耐えられるほど豊かではないからです。

ですから、(A)と(B)の優先順位を曖昧にしたままの「民主主義」を、全ての国に適用するのは得策ではないと考えています。



(3) 発展段階に応じた政治制度を
つまり、政治制度は各々の国の発展段階に応じて取捨選択するべきものだと考えます。

産業革命を達成したかつてのイギリスだって、初期は貧富の差と階級分裂がひどく、多くの国民が炭鉱などで超劣悪な労働を強いられたのです。それは悲しい歴史ですが、もし当時のイギリスに「(B)の民主主義」を持ち込んで、労働者階級の搾取禁止などをすれば、産業革命そのものが成り立たなかったでしょう。要するに当時のイギリスは民主主義に適した発展段階に至っていなかったのです。

現代の欧米や日本などの先進諸国は、民主主義を選択する方がベターでしょう。もちろん、それでも多くの問題や副作用はあるわけですが。

一方の後進諸国は、民主主義よりも他の政治制度の方が合っている可能性があります。だから民主主義を全ての国の前提とするべきではない。もし今の中国に「(B)の民主主義」を導入すれば、国が崩壊してしまいます。

タイの15年ぶりのクーデターは、タイ国民が民主主義を自ら放棄していることを見せ付けてくれました。しかしそれで国がよく治まるのであれば、それも有力な選択肢ではありませんか。

お隣の韓国をご覧なさい。彼らはアメリカ型の直接選挙を実現していますが、国民が安易なポピュリズムに流されてトンデモ大統領「盧武鉉」を選んでしまい、いまその報いを受けています。しかし民主主義を尊重する限りは、この誤った人選をひっくり返す術はありません。

このように、民主主義にも大きなリスクがあり、全ての国でうまくいくものではありません。民主主義がうまく機能するかどうかは、国と国民の発展具合にかかっているのです。

Comments

コメントありがとうございます。

おっしゃる通りで、民主主義は自己責任で理解しやすい制度だと思います。一方では、衆愚政治に陥った場合に反転離脱が難しいというデメリットも抱えているところが難しいところですよね。

あとは人々が失敗から学び、より賢く、より進歩的になっていくことを祈りたいものですね。

民主主義が優れているのは、国民の選択の帰結を国民自らが負うというところにあります。「自分で選んだんだから諦めろ。さもなくば次まともな人間を選べ」と言いやすいわけです。

発展段階に応じて政治過程を変化させることは、その時点で分かっている知識・経験則や、国民の知能レベルが政治に反映されやすいという意味で優れています。

他方で愚民は自ら苦境に立たないと自分が愚かであることを認識せず、いつまでの同じ過ちを繰り返すので、その意味では民主主義の方がマシであるのかもしれません。

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日本の民主主義

タイのクーデターと民主主義 仰る通りです。そして、さじ加減が難しいというのもその通り。現代の欧米や日本などの先進諸国は、民主主義を選択する方がベターでしょう。もちろん、それでも多くの問題や副作用はあるわけ

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旧・新橋系」から移転して参りました(2006年07月29日)

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